共観福音書と言われるマタイ、マルコ、ルカの三福音書において、イエスが「人の子」と安息日の関係について語っている箇所があります。『エレメンツ』第2章と第3章で学んだ単語や文法だけで、だいたい理解できるはずです。
まずは、シンプルバージョンを読んでみてください。そして、それが分かったら、それぞれの福音書に出てくるバージョンを読んで比較してみてください。
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主の祈りの diglot weave (2言語が編み合わされた文書・2言語が混ざった文書)、第一回目です。
『エレメンツ』の4章まで覚えた単語等を入れ替えて,声に出して読んでみましょう。
ἐν τοῖς οὐρανοῖς 我らの父よ、
ねがわくはみ名をあがめさせたまえ。
ἡ βασιλεία 来たらせたまえ。
みこころの ἐν οὐρανῷ なるごとく
καὶ ἐπὶ τῆς γῆς·
我らの日用の τὸν ἄρτον、
今日も与えたまえ。
我らに罪をおかす者を、
我らがゆるすごとく、
我らの罪をもゆるしたまえ。
καὶ 我らを εἰς こころみ あわせず、
ἀπὸ τοῦ 悪 救い出したまえ。
ἡ βασιλεία καὶ ちから καὶ ἡ δόξα
限りなくなんじのものなればなり。
ἀμήν.
『エレメンツ』第1章の練習問題1.4は、声に出して「主の祈り」(前半部分)を読む課題です。
スピードが速いですが、ネイティブスピーカーの発音を聞きながら読んでみたらいかがでしょうか。下のリンクをクリックして、ビデオを開いて、目で言葉を追ってみてください。慣れてきたら、今度は声に合わせて読んでみてください。
〜の上に、上で
御国がきますように。みこころが天に(ἐν οὐρανῷ)行われるとおり、地に(ἐπὶ γῆς)も行われますように。(マタイ6:10)
弟子たちは、イエスが海の上を(ἐπὶ τῆς θαλάσσης)歩いておられるのを見て、幽霊だと言っておじ惑い、恐怖のあまり叫び声をあげた。(マタイ14:26)
「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上で(ἐπὶ γῆς)は、み心にかなう人々に(ἐν ἀνθρώποις)平和があるように」。(ルカ2:14)
ピラトは罪状書きを書いて、十字架の上に(ἐπὶ τοῦ σταυροῦ)かけさせた。それには「ユダヤ人の王、ナザレのイエス」と書いてあった。(ヨハネ 19:19)
〜の上に
また言われた、「よくよくあなたがたに言っておく。天が開けて、神の御使たちが人の子の上に(ἐπὶ τὸν υἱὸν τοῦ ἀνθρώπου)上り下りするのを、あなたがたは見るであろう」。(ヨハネ1:51)
その時には、わたしの男女の僕たちに(ἐπὶ τοὺς δούλους μου καὶ ἐπὶ τὰς δούλας)もわたしの霊を注ごう。そして彼らも預言をするであろう。(使徒2:18)
また一タラントの重さほどの大きな雹が、天から人々の上に(ἐπὶ τοὺς ἀνθρώπους)降ってきた。人々は、この雹の災害のゆえに神をのろった。その災害が、非常に大きかったからである。(黙示録16:21)